鹿が教えてくれた「新芽の力」
「マコモ」を育てる大和ファームさんを訪ねて

先日、フランスの植物療法メーカーHerbiolys(エルビオリス)のブノア氏、研究所長のセリーヌさん、研修メンバーの皆さまとともに、和ジェモ「マコモ」の原料を育ててくださっている大和ファームの平野さんご夫妻を訪問しました。
この記事は、植物療法スクール講師として和ジェモの企画・開発にも携わる盛山愛佳が、当日の学びや感じたことをレポートとしてまとめたものです。
私は以前から、平野さんご夫妻のお話を伺うたびに、Herbiolysの作り手であるカトリーヌさんが大切にされていることと、とても重なるものを感じていました。
植物を単なる作物や原料として見るのではなく、土地や水、虫、動物たちとの関わりの中で育つ「命」として向き合うこと。
その想いが、フランスのHerbiolysの作り手たちと本当に似ていると感じていたので、いつかマコモを含めた和ジェモの愛用者の皆さまにも、ぜひ平野さんのお話を聞いていただきたいと思っていました。
そして今回、実際にフランスの皆さまが大和ファームさんを訪れ、平野さんご夫妻とお会いしたことで、その感覚はさらに確かなものになりました。
セリーヌさんやブノア氏も、平野さんのお話を聞きながら「フランスも同じです」と何度も共感されていました。
平野さんも、同じ想いを持つ方々と出会えたことをとても喜んでくださり、後日このような嬉しいメッセージをくださいました。
葉子さん愛佳さんが言っていた事がすぐにわかり嬉しかったです!
実際にお会いして優しい心、とても素敵な瞳にとても嬉しかったです。
こんなに価値観が合う人がいるんだとびっくりしました。先日お会いした方々、皆様優しく素敵な方々ばかり。
素敵なご縁をありがとうございました。同じ方向へ進む方々と、共に素敵な未来に楽しんで行きましょう。
今回の訪問は、フランスと日本という距離を超えて、植物や自然に向き合う人たちの想いがつながった、とても印象的な時間となりました。

大和ファームさんについて
今回訪れた大和ファームさんは、山梨県北杜市・八ヶ岳南麓にある自然栽培の農園です。
大和ファームさんでは、固定種・在来種の米、マコモ、大豆、小麦などを、無農薬・無化学肥料で育てられています。
ホームページには、
「農を通して、人と自然が調和する生き方を提案し、里山の環境を整え、次世代に繋ぐための地球環境再生のお手伝いをしています」
と紹介されています。
安心安全な作物を栽培することだけでなく、子どもたちや次世代の人たちに美しい自然環境をつないでいくこと。
その想いをもとに、大和ファームさんでは、
- 医食農同源
- 100年先の未来にタネをまく暮らし方
- ココロとカラダを整える
という3つのテーマを大切にされています。
この考え方は、私たちが和ジェモで大切にしている「植物の命をいただき、心と身体を整える」という想いとも深く重なりました。
植物だけでは育たない

平野さんが何度もお話されていたのは、
「植物だけでは育たない」
ということでした。
田んぼには鳥が飛び、虫が生き、カエルが産卵し、鹿が訪れます。
一般的には「害獣」と呼ばれる鹿も、平野さんは違う視点で見ていました。
鹿たちは春になると、まず最初に新芽を食べるそうです。
動物たちは本能的に、生命力が一番高い部分を知っているのだと感じました。
そして、鹿が新芽を食べることで植物側にも成長のスイッチが入り、より力強く育つことがあるのだそうです。
植物と動物、虫たちは対立する存在ではなく、お互いに影響し合いながら生態系をつくっている。
そのお話を聞きながら、私たちはジェモセラピーで大切にしている「新芽」のことを思い出しました。
実は平野さんも、
「なぜジェモセラピーで新芽を使うのか、最初は分からなかったけれど、動物たちが真っ先に新芽を食べる姿を見ていると、本当に納得できるんです」
とお話されていました。
さらに、
「動物たちは一番エネルギーの高い部分を知っている。だからこそ、フランスで新芽を植物療法として活用しているのは本当に理にかなっていると思う」
ともお話されていて、
長年、自然や植物、動物たちと向き合ってこられた平野さんだからこその言葉だなと感じました。
自然界の姿そのものが、ジェモセラピーの考え方を教えてくれているようでした。
フランスの作り手たちも同じ想いでした

ブノア氏やセリーヌさんも、農園を歩きながら何度も頷いていました。
5月の来日イベントでもお話されていましたが、Herbiolysでは植物の品質だけでなく、植物を採取する人、その土地や水、自然環境、そして製品を手に取る人までを大切にされています。
植物は無限にある資源ではなく、自然から分けていただくもの。
だからこそ、本当に必要な分だけを採取し、植物や採取地への敬意を忘れないことを大切にしているそうです。
採取の前には、木々や植物と心を通わせる時間を持ち、湧水で手を清め、感謝の気持ちを持って植物を採取するというお話も伺いました。
その姿勢は、今回平野さんがお話されていた
「植物だけでは育たない」
という考え方とも深く重なっていました。
植物だけを見るのではなく、その周りにいる虫や動物、水や土、そして自然環境全体を見ること。
フランスのジェモセラピーの作り手たちも、日本の大和ファームさんも、大切にしているものは同じなのだと感じました。
平野さんのお話は、Herbiolysの作り手であるカトリーヌさんが普段お話されている内容とも、本当に共通する部分が多くありました。
そのお話を聞きながら、私は思わず
「平野さんは、日本のカトリーヌさんのようですね」
とお伝えすると、
ブノア氏が
「それは本当に最高の褒め言葉なんですよ」
とおっしゃっていたのも、とても印象的でした。
▼Herbiolys来日イベントレポートはこちら
Herbiolys来日イベントレポートを読む
マコモという特別な植物

平野さんのお話の中で特に印象的だったのが、マコモは土の中で発酵を続ける珍しい植物だということです。
また、真菰には水質を浄化する性質があり、田んぼに水を入れて栽培することで、その水が地下に浸透し、地下水として川へ流れ込んでいくそうです。
大和ファームさんのホームページでも、真菰の水質浄化について紹介されており、地域の水質を守る取り組みもされています。
古くから真菰は、神事やしめ縄、ござなどにも使われ、日本人の暮らしと深く関わってきました。
お釈迦様が真菰のござで治療をされていたというお話や、日本で真菰がしめ縄など神社文化に使われてきた背景にも、きっと意味があるのだと感じます。
さらに、真菰の草が風で揺れて重なり合う音には、脳の活性にも良い影響があるというお話も伺いました。
真菰の枕で認知症の方に変化があったという症例もあるそうです。
マコモを食べると元気になる。マコモのある空間はどこか心地よい。そんな体験談もたくさん伺いました。


平野さんがマコモ農家になったきっかけ
平野さんは、もともと医療商社で働かれていました。
2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、農業の道へ進まれたそうです。
大和ファームさんのホームページには、
「環境汚染された地をもとに戻し、若い世代や子どもたち、次世代を担う人々を守るために、自然界とともに暮らす選択をした」
と綴られています。
そして平野さんは、
「日本にとって真菰は重要だ」
という強い想いを抱き、真菰農家として歩み始められたそうです。
単なる作物としてではなく、人や自然を守る植物として真菰と向き合われている姿に、深く心を打たれました。
固定種・在来種のタネをつなぐということ
大和ファームさんでは、固定種・在来種のタネのみを栽培し、自家採種して毎年タネをつないでいます。
固定種・在来種は、形や大きさが一斉に揃うわけではなく、大量生産には向いていません。
それでも、安心できるタネで、昔ながらの味の濃い農産物を届けたいという想いから作り続けているそうです。
タネはその土地の気候や環境の記憶を受け継ぐ存在。
だからこそ、次の世代へタネをつないでいくことが大切なのだと感じました。
セリーヌさんが涙されたマコモの前で
実際にマコモの田んぼを前にした時、セリーヌさんはしばらくその場に静かに座り込み、じっとマコモを見つめていました。
そして気がつくと、静かに涙を流されていたのです。
後から特別な言葉があったわけではありませんが、植物の生命力や、その土地に流れるエネルギーのようなものを感じ取られていたのかもしれません。
その姿を見て、私たちも改めて植物の持つ力の深さを感じました。
植物を「資源」としてではなく、「命」として向き合う感覚。
それは日本もフランスも共通しているのだと感じる、とても印象的な時間でした。
和ジェモのマコモと、不思議なご縁
そんな特別な真菰から作られているのが、和ジェモの「マコモ」です。
そして今回、とても不思議なご縁もありました。
長崎イベントでもご一緒する漢方薬剤師の太田先生が、実は私たちが和ジェモのマコモを作るよりずっと前から、大和ファームさんのマコモの大ファンだったことが後から分かったのです。
偶然別のご縁で大和ファームさんの真菰に出会い、
「このマコモは他とは全然違う」
と絶賛されていたそうです。
その後、和ジェモのマコモが誕生し、さらに現在は太田先生ご自身が監修されている和ジェモブレンド「雲消霧散」にもマコモがベースとして使用されています。
まったく別々の場所で始まったご縁が、後になって一本につながっていたことを知り、本当に不思議な巡り合わせを感じました。
植物がつなぐご縁というのは、人と人との出会いまで運んでくれるのかもしれません。
和ジェモ「マコモ」を試してみたい方へ

今回訪れた大和ファームさんの真菰から生まれた和ジェモ「マコモ」。
自然と共生しながら育まれた植物の力を、ぜひ感じていただけたら嬉しいです。
▼和ジェモ「マコモ」はこちら
和ジェモ「マコモ」商品ページを見る
漢方薬剤師・太田先生監修の和ジェモブレンド「雲消霧散」

マコモは、漢方薬剤師の太田先生監修の和ジェモブレンド「雲消霧散(うんしょうむさん)」にもブレンドされています。
▼和ジェモブレンド「雲消霧散」はこちら
和ジェモブレンド「雲消霧散」商品ページを見る
大和ファームさんについて
今回訪問させていただいた大和ファームさんでは、マコモをはじめ、自然と共生する農業を実践されています。
植物だけでなく、動物や虫、生態系全体を大切にする姿勢は、私たちが和ジェモで大切にしている想いとも重なります。
固定種・在来種のタネをつなぎ、発酵食や自給力を高めるワークショップ、日本みつばちの活動、里山の生態系保護など、100年先の未来へ向けた取り組みをされています。
▼大和ファーム公式サイト
大和ファームさんのホームページを見る
今回の訪問を通して改めて感じたのは、植物療法は国や文化を超えて、「自然と共に生きる」という共通の想いでつながっているということでした。
フランスのジェモセラピーと、日本の植物文化。
その架け橋となる和ジェモを、これからも大切に育てていきたいと思います。

フランスと日本、植物を通してつながった一日。
同じ想いを持つ仲間との出会いに感謝しています。





























